夕日が沈むあの時、
太陽と地平線が極限まで融合するあの時。
夜と昼間の境目のぎりぎり。
その隙間に彼は現われる。
横に寝そべり、片腹に太陽。
その巨体で片腹に山脈をあてがい、ギリギリの細さで底に横たわっていた。
細いその井出達は顔を確認することも困難であり、目を細め、
光線をさえぎり360度周囲の臨海線を舐めるように(丁寧に)探してやっと見える。
見つけた!
おもむろに彼はこちらの視線に気が付き長い舌を出した。
何に向かうわけでもない長い舌は飛び回る鳥たちを数羽巻き込んだ。
彼はしまったとばかりに小刻みに揺れた。
指が山脈を愛おしく撫でた。
目と目が合う数秒、太陽が山脈に入り込む緑色の光を放つ瞬間。
お互いに頬が赤く染まったのは言うまでもない。
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